VUCA時代と言われるように、変化のスピードが早く不確実性の高い現代社会。
「20世紀的優秀さ」が終焉を迎えつつあります。
『ニュータイプの時代~新時代を生き抜く24の思考・行動様式』
著者:山口周
今回ご紹介する本『ニュータイプの時代~新時代を生き抜く24の思考・行動様式』(山口周)では、思考・行動様式を2つに大きく分類しています。
VUCA時代に求められる人材「ニュータイプ」
本書「ニュータイプの時代」では、人間それぞれの性質・特徴を表す言葉として「オールドタイプ」「ニュータイプ」という言葉を用いています。以下本書冒頭部分からの引用です。
20世紀の後半から21世紀の初頭にかけて高く評価されてきた、従順で、論理的で、勤勉で、責任感の強い、いわゆる「優秀な人材」は、今後「オールドタイプ」として急速に価値を失っていくことになるでしょう。
一方、このようなオールドタイプに対置される、自由で、直感的で、わがままで、好奇心の強い人材=「ニュータイプ」が、今後は大きな価値を生み出し、評価され、本質的な意味での「豊かな人生」を送ることになるでしょう。
これまでの資本主義的な社会では「問題を解決し、モノを作り出す能力」の秀でている人材が社会に対して価値創造を行ってきました。しかし、変化のスピードの早いVUCA化の進むこれからは「問題を自ら発見し、意味を創造する能力」が重要になります。
では、VUCA化の進行が人々の行動様式や思考様式に対して与える影響とはなにでしょう?
本書では、以下の3つの影響を指摘しています。
- 経験の無価値化
- 予測の無価値化
- 最適化の無価値化
つまり、テクノロジーの発展や人口構造の変化など現代社会の環境はめまぐるしく変化しています。そのような社会において、必要とされるのは自ら問題を発見し、変化する環境に対して柔軟に行動する「ニュータイプ」的な行動・思考なのです。
成功する人材の共通点とは?
また、本書『ニュータイプの時代~新時代を生き抜く24の思考・行動様式』ではキャリア形成につながる重要なポイントとして以下の5点を挙げています。
自分の専門分野だけでなく、いろいろな分野に視野を広げ、関心を持つことでキャリアの機会が増える。
最初はうまくいかなくても粘り強く続けることで、偶然の出来事、出会いが起こり、新たな展開の可能性が増える。
状況は常に変化する。一度決めたことでも状況に応じて柔軟に対応することでチャンスをつかむことができる。
意に沿わない異動や逆境などでも、自分が成長する機会になるかもしれないとポジティブに捉えることでキャリアを広げられる。
未知なことへのチャレンジには、失敗やうまくいかないことが起きるのは当たり前。積極的にリスクを取ることでチャンスを得られる。
必ずしもこれらが揃っているからといって必ず成功する、事業が上手くいく訳ではありませんが。。これからの時代を生きるうえで、また、キャリア設計をする上で自分を内省するポイントとして取り入れてみると面白そうです。
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