研修講師の質が研修の成果を左右するといっても過言ではありません。研修講師の選び方の5つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、依頼する前と後に注意すべき点についても見ていきましょう。
研修講師を選ぶ前にしておくこと
優秀だと評判の講師を選べば研修が成功するのではありません。研修講師に求めるものを社内で明確にしておくことで、より目的に合った良い講師を選ぶことができます。
研修講師を選ぶ前に、次の3つの事柄を実施しておきましょう。
- 社内の課題を洗い出す
- 研修の目的を定めて関係者全員が理解する
- 講師はどこから呼ぶかを決める
それぞれのポイントで何をすべきか、詳しく解説します。
社内の課題を洗い出す
研修は、社内で抱えている課題について行います。まずは社内の課題は何なのか洗い出しましょう。
例えば、社内でコミュニケーションがあまり取れていない、情報管理についての意識が低いなどいくつかあるはずです。その中でも特に解決を急ぐ課題を選び、研修の目的として設定しましょう。課題が何かを絞り込むと、研修会社や講師も選びやすくなります。
研修の目的を定めて関係者全員が理解する
研修の目的が決まった後で、企画者だけでなく受講者やその上司、経営者など関係者全員がその目的を正確に把握をします。実際のところ、社員が課題に感じている内容と経営陣の感じている内容とが異なる企業は少なくありません。
課題意識のずれを調整し、目的を持って研修に臨むためにも、事前に関係者すべてが目的を正しく理解することが必要です。また、正しく理解することで、研修の効果も高まるでしょう。
講師はどこから呼ぶのかを決める
次に、研修講師はどこから呼ぶのかを決めます。選択肢は以下の2つです。
- 社内講師
- 外部講師
社内ルールや企業の経営方針などについて学ぶときは、社員による社内講師が適しています。会社独自の内容でなくても、社内にノウハウがあるものであれば、社内講師に依頼しましょう。
一方、社内講師では対応できない課題に関しては、外部講師を検討します。社内にノウハウがないスキルや知識、業界のトレンドなどは外部の研修会社に依頼し、適切な講師に研修を任せましょう。
外部に依頼する場合は研修会社を決める
外部講師に依頼する場合は、研修会社も決めなくてはいけません。どのようなスタイルでの研修を希望するかを決めておくと、研修会社を絞り込みやすくなります。
例えば、業界のトレンドや特定の知識について学びたいときは、講義形式の研修が適しているでしょう。しかし、ビジネススキルの習得であれば、グループワーク形式のような実践型が適していると考えられます。
研修のスタイルを決めて依頼する業者を絞り込み、研修の目的に合ったプログラムを実施しているかチェックしてみましょう。適切なプログラムを開催している研修会社が見つかったら、次は実績を確認します。また、研修後にアフターフォローがあるか、費用は適正かも調べてから業者を決定しましょう。
研修講師の選び方の5つのポイント
研修会社を選定したら、次は講師を選びます。研修講師は次の5つのポイントで選びましょう。
- その分野の最新動向に詳しいか
- スムーズにコミュニケーションが取れるか
- プログラムを柔軟にアレンジしてくれるか
- わかりやすい説明に定評があるか
- 具体例を挙げて解説してくれるか
それぞれのポイントをどのようにチェックするのか解説します。
1.その分野の最新動向に詳しいか
研修講師は、依頼する内容について十分な知識があるだけでなく、その分野の最新動向に通じていることも必要です。最新動向について詳しく、研修の際にも惜しみなく教えてくれるならば、受講者はより実践的で現状を反映した知識を得ることができるでしょう。
講師が特定の分野の最新動向に詳しいかどうかは、講師の経歴を見ることである程度わかるかもしれません。講師自身が特定の分野で勤務した経験があり、また、勤務後も積極的に知識を取り入れているかチェックしましょう。研修会社のホームページで、講師の経歴が公開されていることもあります。
2.スムーズにコミュニケーションが取れるか
研修を依頼する前に、講師ともコミュニケーションを取ってみましょう。依頼側の質問に的確に答える講師であれば、実際の研修においても受講者とスムーズにコミュニケーションが取れ、受講者の理解度も深まると考えられます。
また、機会があれば、講師の研修内容も確認しておきましょう。実際に研修を見学させてもらうならば、コミュニケーションが取りやすいのか、説明がわかりやすいか確認することができます。
3.プログラムを柔軟にアレンジしてくれるか
どんなに素晴らしいプログラムが用意されていても、企業に合わせて細部は変える必要があります。業界、業種、研修の目標なども反映したプログラム内容であれば、より得るものの多い研修になるでしょう。
研修講師に相談し、プログラムをアレンジしてもらいます。柔軟に対応してくれる研修講師かどうかもチェックしましょう。
4.わかりやすい説明に定評があるか
プログラムの内容も大切ですが、それと同程度に「わかりやすく解説する講師か」という点も大切です。内容が同じでも説明の仕方によって受講者の理解度は大きく変わるので、わかりやすく説明できる講師なのか調べておきましょう。
研修会社のホームページに、講師ごとに受講者からの評判などが記載されていることもあります。また、実際に人事担当者などが講師の研修に参加し、わかりやすく説明しているのか、専門用語や略語ばかりを使っていないかなどをチェックすることもできるでしょう。
5.具体例を挙げて説明してくれるか
素晴らしい研修プログラムであっても、受講者がビジネスにおいて実践できなければ意味がありません。具体例を挙げて説明し、受講者が実践しやすいようにサポートしているかもチェックしましょう。
事前に人事担当者などが講師の研修に参加する、あるいは講師と短時間でも話すことで、具体例を挙げてわかりやすい説明をする人物なのかを見極めることができます。また、受講者が理解していない様子を敏感に察知し、表現を変えるなどの臨機応変な対応ができることも優れた講師に見られる特徴です。
研修が終わった後にすること
研修を開催するだけでは、受講者にとって有意義であったのか、また、企業にとってプラスになったのかわかりません。研修による効果を確認し、次に繋げるためにも、研修後に次の3つを実施しましょう。
- 研修の目的が達成されたかを確認する
- 受講者から感想を聞く
- 研修講師にフィードバックする
それぞれ具体的には何をすべきか、詳しく解説します。
研修の目的が達成されたかを確認する
研修を実施する前に立てた目標が達成されたのかを確認します。次の4つをチェックすることで、目標が達成されたのか調べてみましょう。
- 受講者の満足度
- 知識やスキルの理解度、習得度
- 行動面で生じた変化
- 業績面で生じた変化
受講者の満足度や行動面で生じた変化については、受講者にアンケートを実施することで調べられます。また、知識やスキルの理解度、習得度については、研修内容を確認するテストにより確認できるでしょう。
ただし、業績面で生じた変化については、すぐには調べられません。研修により変化が期待される場面に注目し、長期的にどのような変化が生じるか観察していきましょう。
受講者から感想を聞く
受講者を対象にアンケートを実施し、研修に対する満足度や行動面での変化に加え、講師の良かった面や改善してほしい点なども尋ねます。アンケートの結果をまとめ、次の研修に活かしていきましょう。
研修講師にフィードバックする
優れた講師であれば、次回の研修も担当してもらうことになるでしょう。アンケートの結果を研修講師に対してフィードバックし、次回に活かしてもらうようにします。
フィードバックを行うことは、講師がより良い講師として成長するために必要なだけでなく、研修を受ける企業にとっても必要です。手間はかかりますが、フィードバックをするように心掛けましょう。
研修講師選びは慎重に行おう
研修講師選びは、研修の効果を大きく左右するポイントといえます。社内講師にするのか、それとも外部講師にするのか決定し、講師として優れた人材なのか調べてから依頼するようにしましょう。
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