2019年5月22日(水)に、STOCK(泉岳寺)において、「イノベーション創出のためのデザイン思考トライアルセミナー」を実施いたしました。
今後のイノベーション実現の施策の一つとして、デザイン思考の導入を検討されている企業の人事部門の人材育成担当の方々や研究開発部門の企画担当・人材育成担当の方々、17社25名様にお集まりいただき、デザイン思考というものがどのようなものなのか体感していただきました。
今回のファシリテーターである弊社取締役の内田より、
- 企業とイノベーション
- デザイン思考とは
という内容について講義させていただきました。今回のセミナーでは、「イノベーション」とは、今までにない業務改善や新規事業・新製品・新サービス創出ということと定義づけて、お話をお伝えいたしました。聴講されている皆さまが、「大企業において、イノベーションの創出が求められている経緯」や「デザイン思考を活用している企業や問題解決の事例」の部分でメモを多く取られていて、興味関心が高いことが伺えました。
次に、デザイン思考のプロセスである「観察」「発想」「プロトタイピング」を講義を交えながら、実際にワークを行っていただきました。
「観察」のところでは、「コーヒーを飲む」ところを「観察」するワークを行いました。ワークを行いながら、「自分が想像以上に無意識で行動していることが多かった」「人それぞれ行動に違いがあっておもしろい」という声が聞かれました。普段何気なく行っている「コーヒーを飲む」という行動を改めて観察してみることで、机上で考えるだけでは思いつかない気づきを得ていただいた方が多くいらっしゃいました。また、「観察」のワークを通じて、自分が考えた仮説に固執しすぎてしまうご自身の思考の傾向に対して気づきを得ていただいたようでした。
「発想」のところでは、「ビジネスパーソンがちょっとした時間に、リフレッシュできる新しい製品・サービスを考える」というテーマで、
- ブレインストーミング
- 親和図法
- 構造シフト発想法
という3つの発想の手法を行いました。「ブレインストーミングをルールに則って実施することが新鮮だった」「人の発想をふまえて発想すると、思った以上に発想の幅が広がった」というコメントが挙げられ、発想の幅を広げるということをご体感いただきました。
「プロトタイピング」では、「発想」のワークで出たアイディアのうち一つを実際に形にしてみて、他のチームに使ってみてもらう、というワークを行いました。他のチームの人に、ユーザーとしての実際に使ってみて気になった点などの率直な意見をいただき、それをふまえて改善を行ってもらいました。
最後に、それぞれのチームが検討した結果を発表していただき、ファシリテーターよりまとめを行わせていただきました。
質疑応答の時間では、時間をオーバーするほど多くの質問が挙げられ、皆さまに最後まで積極的にご参加いただくことができました。例えば、
- BtoBビジネス場合、顧客の観察が難しいが、その場合はどうするのか
- デザイン思考を通じた取り組みを、経営層に承認してもらいやすくするためにはどうすべきか
などといった質問が挙げられておりました。
最後に懇親の場を設けさせていただき、他の企業との取り組みに関する情報交換を行っていただいたり、ファシリテーターへの追加質問を行っていただいたりしました。意見交換の中で、「今まで、アイディアは闇雲に出すだけだと思っていた」「営業の立場だが、新規事業創出を求められるようになった」といったお話が出ており、各企業において、イノベーション実現に向けての取り組みは、試行錯誤されながら実施されているのだと感じさせられました。
セミナーを終えて感じたこととしては、
- 観察をおこなうことで普段意識していないことにも目を向けていくことができる
- 「実際にやってみる」ことで、得られる気づきは大きい
- 異業種の方と共同でワークを行うと、発想の違いを体感できる
といったことを改めて気づくことができる場でした。
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