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イントレプレナーがぶつかる壁とその対処方法


 
 

アイディアポイント岩田です。現在、『イントレプレナー』と呼ばれる『社内で新しいことをはじめる人たち』に焦点をあてて、その人たちはどんな人たちで、どんなきっかけで新規事業をスタートして、どんな苦労を乗り越えて、どこに向かっているのかを調べています。(イントレプレナーについてはこちらの記事をご覧ください。)

今回は実際に、イントレプレナーが事業を立ち上げる際にどのような壁にぶつかり、それをどのように乗り越えていったのかについて、まとめます。
 
 


 

最初の壁は、『顧客』や『関係者、ビジネスパートナーの反応』

 
今回のインタビューでは、全員が『本当に顧客のニーズがあるのか、自分のアイディアを必要としてくれる人がどれくらいいるのかを確かめるのが本当に大変だった』と口を揃えて言っています。

事業のアイディアは、社内で進めてよいという意思決定がなされていても、それは『アイディア』でしかありません。実際に、『顧客』や『パートナー』と会って、反応を確かめて、さらに、「あるといいよね」というだけでなく、「きちんとお金を払ってでも欲しい」サービスであること、「きちんとビジネスとして対価をもらって取り組みたい」と言ってもらえることを確認、確信する必要があります。

この点は、ほとんどの人にとって共通の『壁』で、どの人も、「人に会って、話をする / 議論をする」中で、途中で否定的な意見も聞いたりすることがあるものの、徐々に手ごたえを感じていき、必要に応じて、自身のアイディアに修正を加えながら、『これならいける』という確信が持てるところまで動き続けているようです。

その際、重要なのが、『何のために自分はこの事業をやろうとしているのか』という自分なりの『判断基準』、『判断の軸』を持っていることです。様々な意見を聞きながらも、自分自身が『何のために』この事業に取り組んでいるのかをしっかり持っていることで、途中であきらめたり、取り入れるべきアイディアや変更できる範囲をしっかりと決めて、事業の輪郭を作っていくようです。

別の言い方をすれば、その過程を通じて、「なぜ、自分が取り組むのか」、「本当に何がしたいのか」がより強固になるようです。このようにして、『顧客のニーズ』があることと、ビジネスとしての『仕組み、モデル』がある程度、固まってきたら、実際にチームを組んでビジネスをスタートすることになります。
 
 


 

サービスの立ち上げ時は、『顧客』を掴まえることと『関係者を巻き込める』 かどうかが最大の関心事

 
実際に、『顧客』がある程度決まり、その『困りごと』を解決する『サービス』を提供する目途がついたら、次は、実際にサービスを立ち上げるフェーズに入ります。ここでやることは大きく3つあります。

ひとつめは、『顧客』を掴まえてくること。ここは大変なことではありますが、多くのイントレプレナーにとっては、モチベーションの原動力なので、苦労しながら自身でがんばります。客観的に見て見ても、問題意識がはっきりとしていて情熱的、パワフルで優秀な彼ら / 彼女らは、苦労しながら全力投球で顧客を獲得してきます。

ふたつめは、サービスを提供するために必要な『関係者』、『パートナー』を探してきて、協力してもらうことです。ここも、ビジネスの根幹に関わるところですが、多くのイントレプレナーは会社員経験もある程度あり、社会人としても非常に洗練されているため、様々な方法で協力を取りつけてきます。実際には、このタイミングでは、『大企業に所属している』ことの信用も大きく効いているのではないかと感じます(全員が、一様に、「最初に、企業名を出したときに、知ってもらっている / 信用してもらえるのは先輩方のおかげだと言っています」。

みっつめは、実際に事業を行う上での手続きを踏むことです。ここは企業内で起業する場合の大きなメリットで、多少、手間がかかるという声はあるものの、財務・経理、法務、システム、各種総務等の、ビジネスのインフラになる仕組みに関しては、本体側のサポートを得ているため、イントレプレナー自身は、自分の『ビジネスの立ち上げ』に集中して、それ以外の管理業務に関しては、本体側にある程度、任せることができるようです。とはいえ、事業をスタートするにあたって、『意思決定』をするのは、イントレプレナー自身の役割であるため、このタイミングで、これまであまり経験がなかった管理系の業務(特に、財務・経理、法務)は、専門家に教えてもらいながら?知識を身につけていくようです(ほとんどの人が、「その道の専門家になるわけではないので、教えてもらえばなんとかなりますよ」と言っていました)。

サービスの立ち上げ時に向かい合う『壁』は新規事業を立ち上げる『楽しさ』の反面なので、もちろん、大変なことではありますが、意外?にもそこまでの苦労はなさそうです。実際には、「やることがありすぎて、とにかく、忙しい。他のことを考えていられない」というような状況なのかもしれません。
 
 


 

ビジネスの拡大期には『オペレーション上の課題』が表出 – 『仕組みづくり』、『人が足りない』

 
「顧客」がいて「サービス」が提供できるようになると、次にそのビジネスを大きく展開するタイミングがきます。実は、このタイミングが一番、判断が難しい / 苦労の多い時期なのではないかと思います。

これまで数人が手作業、その都度、判断しながら取り組んでいたものが、その人数では回せなくなります。また、同じような質でサービスが提供できなくなります。

これまでは実績がなくて、世の中に必死にアピールしていたものの、ある程度、知っている人も増えてきたことで、宣伝してもらえるようになる。そうなるとうれしいものの、これまでターゲットとしていた顧客とは異なる顧客も増えてきて、様々な想定外なことが起こるようになります。

このタイミングでイントレプレナーは下記のようなことに困ります。
 
 

  • これまで自分が担当していた業務をどのように他の人にお願いするか
  • リソース(主に、人員)をどのように確保するのか(特に、必要な専門家のリソースはどうするか)
  • 何らかの形でシステム化 / 外注化する等、ある程度の『仕組み』にするか
  • ビジネス上の優先順位(主に、ターゲットやエリア)と自分自身の優先順位をどうやって決めるか

 
 
特に、人材に関しては多くのイントレプレナーにとって課題のようです。本体側に助けを求めたいところですが特に、ビジネスが拡大期に入ったばかりの頃は、ビジネス自体は好調であるものの、現場は『ワイルド』な状況にあるため、この状態を収められるような人材は必ずしも多いわけではありません。本体側としても、ビジネススタート時には全面支援していても、「ある程度、ビジネスが拡大してきたら自走してほしい」という考えもあり、必ずしもその事業に『貼り付ける』人材をだせるわけではありません。

ここは多くのイントレプレナーが悩むところで、全員がありとあらゆる方法で探してきているようです。会社に掛け合うのは当たり前のこととして、直接、声をかけてみたり、興味のありそうな人がいれば口説きにいったり、外部のパートナーにも声をかけて、とにかく、一緒に戦える「仲間」を探してくるようです。
 
 


 

うまくいく / いかないに関わらずいつか訪れる「この事業、どうする」問題

 
ビジネスが拡大して安定して利益を出せるようになったタイミング(ならないタイミングではより早くそのタイミングがきますが)で必ず問題になるのが、「新規事業の立ち上げには成功したけれども、このビジネスを今後、どうしていくか」という問題です。

この問題は、会社を立ち上げたばかりのタイミングでは起きません。実際に事業がスタートして、顧客を獲得してビジネスとして軌道に乗ったタイミングで考える必要が出てきます。イントレプレナーだけでなく周囲の人も「まずは、事業の立ち上げが先」なので、事業の立ち上げ当初には、まだ、この問題は起きませんが、ある程度、時間が経つとうまくいく / いかないに関わらず、何らかの意思決定をしなくてはいけないタイミングがきます。この問題は、イントレプレナーやその関係者にとっては必ずいつか考えなくてはいけない問題だと言えます。

客観的には、下記のように整理することができます
 
 

  • 会社が期待する成果をあげられた場合
    → 事業部門として継続(子会社、事業部、部署等の形態は会社による)
    → そして、いずれは、事業責任者を創業者から次の人に承継
  • 会社が期待する成果をあげられなかった場合 / 成果はあがっても当初の想定から変更があった場合(戦略的に不要になる等)
  •   ・期限を決めて撤退する
      ・社内の他事業に合流する形で解消していく
      ・他社 / イントレプレナー本人に売却する

 
 

自分自身が立ち上げた事業を『どのように発展させる』のか、あるいは、『どのような形でけりをつける』のかは、当然、大きな関心事です。また、この問題はイントレプレナー自身の『キャリア』にも関わる問題です。

事業を実際に「はじめる」ことも大変なことですが、「引き継ぐ」、「終える」ことも同様に大きな問題です。これは本体側の問題でもあるので、今後、どのような可能性があるのか、どのような方法が、多くの人を幸せになるのかについては議論が必要なのではないでしょうか。

今回は、イントレプレナーがぶつかる壁とその対処方法についてまとめました。ある程度、どんなことが起きるのかわかると、対処する方法や心構えもできるのではないかと思います。社内で起業する前でどんなことが起きそうか考えるきっかけにしてください。

 
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株式会社アイディアポイント
代表取締役社長
岩田 徹

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