
今回のテーマは、当社で行っている「異業種交流研修 事業戦略立案プロジェクト」の研修設計の考え方や特徴についてです。
「業界や職種が異なる参加者と本当に議論が成立するのか」「得られる学びが実務に返ってくるのかイメージしにくい」といった思いから、異業種交流型研修への派遣を迷われていたり、検討を始めたという方へ、参考にしていただきたい異業種交流研修 事業戦略立案プロジェクトの特徴を詳しくご説明いたします。
下記は本研修の概要です。
研修概要
| 参加対象 | 30代の次世代リーダー/上場・公開企業またはそれに準ずる企業・団体の社員 |
| 期間・クラス | Aクラス:2026年9月〜12月 Bクラス:2027年1月〜3月 各クラス全6回・計10日間 |
| 費用 | 60万円/名(テキスト代・e-Learning受講料含む、消費税別) |
| 実施形式 | 集合形式(都内)とオンライン(ZOOM)のハイブリッド |
カリキュラムの流れ
| キックオフ | 第1回(3日間) | 第2回(2日間) | 第3回(1日間) | 第4回(1日間) | 第5回(2日間) | |
| テーマ | ガイダンス・リーダーシップ・交流会 | 事業戦略・マーケティング・ビジネスモデル | 課題の構造化・デザインシンキング | 提案内容の決定 | プレゼン準備 | 最終発表・振り返り |
| 主な内容 | ガイダンス、リーダーシップ講義、交流会 | 事業戦略・マーケティング・ビジネスモデルの基礎知識、テーマ企業Q&Aセッション、グループ討議 | シナリオシンキング・システムシンキングを用いた課題構造化、デザインシンキング基礎知識 | 健全な批判、グループ討議(提案内容決定) | グループ討議、クラス内進捗共有、プレゼン資料準備 | プレゼン資料完成、テーマ企業への最終プレゼンテーション、テーマ企業講評、全体振り返り |
※各回の間に自主会合(グループ自主運営)を実施。フィールドワークによるユーザーインタビュー・アンケートも並行して進めます。
過去のテーマ企業・テーマ(実績・一部抜粋)
| 年度 | テーマ企業 | テーマ |
| 2024年 | パイオニア株式会社 | EVの普及がもたらす経済活動やインフラへの影響・変化を鑑みた「未来の移動体験」に関する新規事業戦略提案 |
| 2024年 | 日本ガイシ株式会社 | リチウムイオン二次電池「EnerCera®(エナセラ)」の次なる事業展開に関する事業戦略提案 |
| 2025年 | JCOM株式会社 | 未来の生活様式、テレビの視聴体験を起点とした経営戦略・事業戦略の検討、新事業/新サービスの提案 |
| 2025年 | 髙島屋株式会社 | 髙島屋グループのブランド/アセットを活かした地域社会課題解決事業の創出 |
(敬称略)
2025年度参加企業(実績)
2025年度は以下の企業様にご参加いただきました。(会社名五十音順、敬称略)
株式会社MOL ACE TRANSPORT、花王株式会社、関電不動産開発株式会社、株式会社JPX総研、株式会社商船三井、全国農業協同組合連合会、日本軽金属株式会社、株式会社日本製鋼所、農林中央金庫、パラマウントベッド株式会社、日立GEベルノバニュークリアエナジー株式会社、株式会社日立製作所、株式会社日立パワーソリューションズ、株式会社日立ビルシステム、三井住友カード株式会社、三菱ガス化学株式会社、理想科学工業株式会社
特徴①事業戦略立案プロジェクトで大切にしていること
─ 「実在する経営課題」を起点にした実践的な学び
異業種交流型の研修はさまざまありますが、当社の「事業戦略立案プロジェクト」が他の研修と大きく異なる点のひとつが、テーマの設定方法にあります。
本研修では、実在する企業から実際に抱えている経営課題をテーマとしてご提供いただき、参加者はこの課題に対し、事業戦略・マーケティング・ビジネスモデルのフレームワーク(分析の枠組み)を学び、活用しながらグループで議論を重ねます。最終的には、テーマをご提供いただいた企業様に、『事業戦略の提案』を行います。
過去には、KDDI、ヤマトホールディングス、富士フイルム、サントリーホールディングス、三菱電機など、各業界を代表する企業の経営課題が題材となってきました(一部抜粋)。直近では、JCOM株式会社の「テレビの視聴体験を起点とした経営戦略・事業戦略の検討、新事業/新サービスの提案」、髙島屋株式会社の「地域社会課題解決事業の創出」などがテーマとなっています。
教科書上の事例やシミュレーションではなく、実在する企業の「今」の課題に向き合うことで、参加者が学ぶべき内容の解像度が高まります。「どこかの会社の話」ではなく「実際に動いているビジネスの話」として向き合えるため、議論の深さと当事者意識が異なります。
特徴②「知識を学ぶ」だけで終わらない設計
─ フィールドワークとテーマ企業への直接プレゼンテーション
異業種交流型の研修参加後に、「刺激的な議論はできたが、発表で終わってしまった」「机上の空論になった気がした」という声をいただくことがあります。その原因のひとつは、提案内容を実際のユーザーニーズや市場の現実と照らし合わせるプロセスが設計されていないことにあります。
本研修では、この課題に対してふたつのアプローチを取り入れています。
ひとつめはフィールドワークです。参加者はユーザーインタビューやアンケートを通じて、提案の根拠となるニーズや実現可能性を自ら収集します。「こう思う」という仮説を、現実の声で検証するプロセスを経ることで、提案内容の説得力と解像度が高まります。
ふたつめはテーマ企業の責任者への直接プレゼンテーションです。最終発表では、テーマを提供した企業の担当責任者に対してグループで提案を行い、意見交換を行います。仮定の相手ではなく実際の意思決定者と向き合うことで、事業戦略立案の本質を体験することができます。
「知識を学んで終わり」ではなく、学んだことを検証し、実際に提案するという一連のプロセスを研修内で完結させていることが、本研修の実践的な設計の核心です。
特徴③踏み込んだ対話が生まれる環境
─ 30代リーダー同士、対面で向き合う設計
「初対面の他社社員と、どこまで踏み込んだ議論ができるのか」という点を懸念される人事担当者の方は少なくありません。特に、参加者が30代リーダー層の場合、それぞれが自社での立場を持っているため、「本音で話せるか」という点は実際にお問い合わせいただくことがあります。
当社の異業種交流研修では、冒頭のキックオフから対話の土台をつくることを意識して設計しています。交流会や自己紹介の時間を意図的に確保し、心理的安全性(お互いが安心して発言できる関係性)が生まれやすい場づくりを行います。
第1回(3日間)は都内での対面形式で実施します。長い時間をともにすることで参加者間の信頼関係が深まり、実際に、「他業種の方だからこそ、社内では言いにくい自社の課題を率直に話せた」「社内の会議より踏み込んで議論できた」という声を参加者から聞くことがあります。
参加資格を上場・公開企業またはそれに準ずる企業・団体の30代社員に絞っていることも、対話の質を高める要因のひとつといえます。共通のコンテキスト(背景・文脈)を持つ同世代が集まることで、議論の前提がそろい、深い意見交換につながり、ここでの経験が友人や同僚とは異なる、同世代の優秀層との価値あるネットワーク構築につながります。
特徴④次世代リーダーが育つ仕組み
─全6回・計10日間のプログラムと自主会合の位置づけ
本研修は、キックオフ(1日)+第1〜5回(計9日間)の全6回・計10日間で構成されます。各回の間には自主会合(グループ自主運営)を設けており、研修の場以外でもチームでの議論・調査を続けながらプロジェクトを進めます。
また、集合形式とオンライン形式のハイブリッドで企画していることで、関東在住、在勤でない方にもご参加いただいております。そのため、対面で集まれないときでも、オンラインで議論を重ね、進捗を確認し、最終発表に向けた自主会合が行われます。
自主会合はあくまでも参加者自身が主体的に運営する場です。テーマに対してどう向き合うか、何を調べるか、どう役割分担するか自分たちで責任を持って決める。自主会合は、研修の場を超えて、自分たちでプロジェクトを進めていく経験となり、次世代リーダーが育つ仕組みの一つになっています。
まとめ
本記事でご紹介した本研修の特徴を改めて整理します。
- 実在する企業の経営課題をテーマに設定することで、「今のビジネスの現実」と向き合う実践的な学びが得られること
- フィールドワークによる根拠収集とテーマ企業責任者への直接プレゼンテーションを通じて、学びが現場の実践につながる設計になっていること
- 30代リーダー同士が対面で深く議論できる環境を意図的に設計しており、心理的安全性のある場で社内では得にくい率直な対話が生まれること
- 全6回・計10日間のプログラムに自主会合を組み合わせることで、研修の場を超えてプロジェクトを自走させる経験ができること
「実践力のある次世代リーダーを育成したい」「社内だけでは気づけない視点を参加者に得てほしい」とお考えの方に、参考にしていただきたいプログラムです。ぜひ一度、詳しい資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせください。
株式会社アイディアポイント
企画開発部
今井 裕也









