『懇親会』つきの研修をオンラインに置き換えることはできるのか?どうやってやればよいのか?

今回は、過去に掲載したオンライン研修のコツ、異業種交流研修のコツの続きです。特に、『懇親会』、『飲み会』つきだった研修をオンライン化するときにどうやって工夫するのか、『懇親会』や『飲み会』なしで交流ができるのかについてお話しします。

結論から書くと、懇親会や飲み会でしかできない『ぶっちゃけ話』、『裏話』や直接会わないと伝えられない『ニュアンス』や『細かい話』はある一方で、オンライン上でもできる情報交換や気軽な会話、デジタルツールを使うことでしかできないコミュニケーションがあるので、現在は、現実的な対応として、可能な範囲で『懇親会』、『飲み会』は実施して、さらに、デジタルツールを組み合わせてこれらの『ベスト・ミックス』を実現することが重要だと思います。


目次

オンラインで『異業種交流』を実現するために必要な3つの視点

通常の企業内研修と比較しても、異なる企業で働いている人が集まって研修する場合には、工夫が必要です(詳細はこちらの記事をご参照ください)。さらに、オンラインとオフラインではそれぞれの特性や得手 / 不得手があるために、様々な工夫が必要です(詳細はこちらの記事をご参照ください)。ここでは、特に、『異業種交流』を『オンライン』で実現するために注意するべきポイントをご紹介します。

1.研修の中の『余白(参加者の自由意思で比較的、ゆっくり、やりたいことができる時間)』を意図的に設計する

通常の企業内研修と同様に実施すると、オンラインで他社の人もいる場合、受講者は、つい受け身になりがちです(なかなか目立った行動をしにくい、自己主張しにくい環境です)。また、リアルの研修でよくある開始前に同じテーブルで雑談する、休憩時間の前後に雑談する、研修終了後の立ち話をする等の「余裕を持ってゆっくり話す」機会がありません。そのため、意図的にこのような研修の『余白』の時間を設定することが必要です。

当社では、研修終了後に任意にはなりますが、話したい人は受講者同士で自由に会話ができるような場を設定する、研修の実施時や終了時に意図的に「自由に話す」時間を設計する等、受講者同士が「強制されずに自主的に、自由に話せるような場」を用意する等の工夫をしています。

2.全体の『遠心力(強くコントロールする部分)』と『求心力(参加者の自主性に任せる部分)』に加えて、お互いの『相互作用(インタラクション)』を設計する

1.に関連して、研修設計の際には、受講者の自主性(遠心力)と講師 / 企画側のコントロール(求心力)のバランスをとることを意識しがちです(これはこれで重要です)。実際には、それ以外にも、クラス / グループ内で受講者同士が意図的にコミュニケーションするように設計することも大事です。通常の研修では、「同じ作業をする中で自然と様々なことを話して、結果的に交流が成立する」ことができましたが、どうしても『遠慮の塊』になりがちな異業種交流研修では、意図的に、自己開示をして、双方向のコミュニケーションを実現することが必要です。当社では、ワークの際にも趣味を話したり、共通点を見つける等、比較的話しやすくてパーソナリティがわかる、話が広がりそうな話題や、話しやすい話題からスタートして徐々に複雑な話をするように工夫をしています。その中で、「なぜ、そう考えるのか」、「具体的にはどういう内容なのか」、「それにはどんな意味があるのか」といった質問をするように進める等、受講者同士がより「双方向でコミュニケーション」するのに役に立つような問いかけをする等の工夫をしています。

3.オンラインでの研修のメリット / デメリットを整理して、最適なものを選択する

とは言え、やはり、リアル / オンラインではツールの性質上、得意 / 不得意やメリット / デメリットがあります。当社で簡単にまとめたものを紹介します。

リアルとオンラインを比較すると、『情報交換』に当たる部分は、大部分がオンラインで実現することができるのではないでしょうか。参加者の多様性(ダイバーシティ)が課題となっている現在、「時間」や「場所」に関係なく参加できるメリットも大きいのではないでしょか。実際に、昨年度の研修では、これまで、主に、男性、正社員、東京(あるいは東京近郊 or 本社)勤務の方中心だった研修に、お子さんのいる女性や地方の方が参加される等の傾向も見受けられます。一方で、やはり、ある程度、お互いのことを知った上で、『ぶっちゃけ』話をしたり、『それってどういうこと』というような気軽に質問する等は、やはり、直接会わないと難しいものもあるように思います。


「リアル」と「オンライン」のベスト・ミックスは?

当社で異業種交流研修を企画する際には、「リアルだけ」、「オンラインだけ」で検討することはありません。基本的には、「ベストなミックス」を検討するようにしています。どのタイミングをリアルで実施して、どのタイミングをオンラインにするのか、都度、上記の表を見ながら考え、決定しています。以下、最近、当社にて議論した内容ですので、研修設計の際の参考にしてみてください。

  • やはり、最初はリアルに会うのがベスト(会えれば、直接、会うべし)
  • 可能であれば、その際に、ご飯を食べたり、お酒を飲んだりできるとグッと距離が近くなる
  • 研修期間中の中で、知識のインプット、単純なワークは、オンラインの方が効率的。アイディアを募るのもツールが充実していれば、取り組みやすい
  • 一般的なワークショップでのワークは工夫次第で十分、オンラインで代替できるものが多い
  • グループで『複雑な情報をまとめる / 複雑な議論をする / 何らかの意思決定をする』場合にはリアルの方がはるかに効率がよい
  • 講師とのコミュニケーションも複雑な議論をしたり、ダメ出ししたりするタイミングはリアルな方が遺恨を残さない(オンラインで十分に話せないと遺恨を残す)
  • 議論をしなければいけないとき以外は、多くの人が自由に出入りできて、記録もとれて、都度、チャット等フィードバックしやすいため『発表会はオンラインの方がよい』(アンケートもとりやすいし)。発表資料や発表者の顔も大きく見える

これは、あくまで現時点でのものなので、今後、新しいツールが出たり、多くの人が慣れてくる中で、まだまだ変わってくる可能性も高いと思います。が、こちらは一旦の結論ということで、参考にしてみてください


『飲んだり食べたりすると仲よくなる』が、『飲んだり食べたりしないと仲良くなれない』わけではない

今回は、『懇親会』付きの研修をオンラインに切り替える(リアルとオンラインのミックス)際に気をつけるべきポイントについて書きました。やはり、実際に会ってご飯を食べたり、お酒を飲んだりしながらでしかできないこともありますが、実際には、オンラインでできること、オンラインの方が得意なことも多くあります。私たちとしては、『一緒に飲んだり、食べたりしないと仲良くなれない』という意見ももっともですが、決して『一緒に飲んだり、食べたりすることが全てではない』と思います。

これまでは、『懇親会(飲み会)』が仲よくなるための最大で唯一のツールでしたが、昨今の環境を鑑みるに、必ずしもそれだけが選択肢ではなくなりました。やはり、現代に合わせた形で、「飲まないといけないところ」、「そうでなくてもよいところ」、「オンラインの方がよいところ」を整理して最適な組み合わせを考える必要があります。そして、やはり大事なのは、あらためて、私たちが「なぜ」交流するのか、「誰」と「何を」話す / 話したいのか、そして、それが本当に楽しいかということを考えることが重要だと考えます。

というわけで、最後に宣伝です。当社の異業種交流研修は本年度は、リアルとオンラインの『ベスト・ミックス』で実施します。ご興味のある方は、ぜひ、当社営業までお声かけください!!

 本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームより連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。

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