アイディアポイント岩田です。最近、自分が知らない「ワード(言葉)」に出会ったときにどうすれば効率よく身につくのか質問を受けましたので、回答したいと思います。個人的な見解なので、当然、反対意見もあると思いますが、特に、若い方には喜ばれるので… 本音で書いておきます。結論からお伝えします。
「とりあえず、ググらない」
のがコツです。意外かもしれませんが、最近、「とりあえず、Googleで検索して、なるほどねとその場で思うんだけど、結局、何も覚えていない」ということがよく起きています。
「〇〇ってどういうことだった?」、「うーん、忘れました」、「調べたの?」、「ハイっ、でも、調べました(キリ)」というやりとりがチョイチョイあります。あるいは、「あの記事、読んだ?」、「ハイっ、読みました!」、「どんな内容だった?」、「忘れました(キリ)」。せっかく、調べたり読んだりしていてもこれでは、残念ですね。
そうならないためには、『ググる前に、知りたいことを書き出す(問いを立てる)』ことです。
大げさに考える必要はありません。2-3分、時間をとって、ノート(スマホでも可)に5-10個程度、質問を書くだけで十分です。その言葉の何を知りたいのか書くだけで、知りたいことがはっきりして、その後、実際に検索することでわかりやすく理解できるようになります。
例えば、ある国があります(岩田王国とか?)。その国についてググる前に、知りたいことをリストにしてみましょう!「どこの大陸になるのか?」、「人口は?」、「公用語は何語?」、「主食は何?」、「主な宗教は?」、「主要な産業は?」、「オリンピックで有名な選手は誰がいる?」等、どんなことでもよいのでリストにしてみてください。それを見て本当に知りたいことにヌケ漏れがないか確認した上で、検索すると、あら不思議、いろいろな情報が頭に入ってきます。
もう少し現実的な例にしましょう。最近、話題になる『量子コンピュータ』について、知りたいことをリストにしてみましょう!「どんな原理で動くのか?」、「今までのコンピュータと比較した違いは何か?」、「どんな使い道があるのか?」、「量子って何か?」、「誰が発明したのか?」など思いつくままにリストにしてその上で、調べてみると…いきなり検索して調べたのとは比べ物にならないほど頭に入ると思います。
恥ずかしいですが、ひとつ、実際のメモを… 当社で導入しているバーチャルオフィスを使う前に、お試しで申しむ前に書いたメモです。2-3分で書いたものですが、これを書いておくだけで、サービスを使うとき / 説明を聞くときにグッと理解が楽になります。「大したことしなくていい」例としてご参考にしてください。
このように簡単であっても、問いという問題意識や目的、フレームを用意することで、調べていることが、ひとつひとつの『箱』に入っていくので、理解、記憶しやすくなっていきます。慣れている分野であれば、サッとググって理解できると思いますが、土地勘のないところでは、ぜひ、この『問い』を立てるということをしてみてください。
その際ですが、最低限、下記の内容は押さえておくと理解が確実です(まったく見当のつかないようなものに関しても有効なので、覚えておくとよいでしょう)。
- 言葉自体の定義
- その言葉が生まれた背景や経緯
- 類似の言葉との比較
- その言葉が使われる文脈、用法、事例等
さらに、そのワード(言葉)を『自分のものにしたい』人には、『アウトプットする』機会を持つことをお勧めします。人に会ったときに、「最近、こんな言葉を知ったよ」と話すのがおすすめです(そこでまた新たな疑問が出たりしますので)、また、ブログ等のSNSに書くのもお勧めです。アウトプットする機会があると頭の中も整理されますし、整理して調べるようになります。実は、コンサルタントや講師がいろいろなことを知っているのは、常に、「面白い話を聞いたら、それをどこかで紹介しよう」と考えているからだったりします。
私たちが実施する研修では、お互いが『知らない(であろう)言葉』を提示して、それに『問い』を立ててから、調べるワークをします。「知らないことを知る」というのは楽しいことなので、結構、盛り上がるワークのひとつです。みなさんもぜひ、友人とお互いに『知らない(であろう)言葉』を提示して、楽しく調べてみてください。
ということで、今回は、知らないワード(言葉)に出会ったときは、『いきなりググらないで、最初に少し時間をとって『問い』を立てる』という話をしました。
この方法は、本や記事を読むとき、セミナーを受講する / 会議に参加するときにも有効です。事前に知りたいことがリストアップされているとそれに沿って聞いたり読んだりすることができるようになるので、効率的に情報が頭に入ります。
私も本を読むときやセミナーを受講するときには、事前に1ページほど、知りたいこと、聞きたいことをリストアップしてから参加するようにしています(宣伝ですが、当社の研修も構成上、必ず研修に期待することや知りたいことを考えるセッションや事前課題が入っています)。
なんとなく見た情報はどんどん忘れてしまいますので、ぜひ、少し時間をとって、『問い』を立てる時間をとってみてください!
本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームより連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。
株式会社アイディアポイント
代表取締役社長
岩田 徹