発表資料でスライドを作る際の作法(当たり前事項)

アイディアポイント岩田です。みなさん、いかがおすごしでしょうか。私の方は、年末、年始にプロジェクトの最終発表がある関係で、発表資料にコメントを入れる機会が増えています。実は、個別に対応するので、結構、時間がかかったりするのですが、その中で、『フォーマット』に関する注意事項は毎回、同じようなものなので、今回、『最低限、ここまでは自分たちでチェックしてくださいね』という内容をメモしておきます。こちら、まずは、ご確認ください。 


目次

会社にPowerPoint(あるいは、Googleスライド)のフォーマットがある場合には、それに従うのが大原則

会社内で、スライドのフォーマットがある場合には、それに従ってください。大事なことなので、もう1度、言います。『従ってください』ね。ここは、オリジナリティは不要です。あるいは、オリジナリティは邪魔です。

会社のフォーマットに沿って資料を作成するべき理由は以下の通りです。 

  • フォーマットにしたがって記入することで、最低限、必要な項目や情報は、見やすく埋められるように作られている
  • 多くの会社では、きちんとした人(デザイナー?)がきちんとデザインしているので、見栄えよくかっこよく、見やすいスライドを作るために、一番、簡単。効率がよい
  • 特に、社内では、ほとんどの人がそのフォーマットに慣れているので、説明がしやすい(フォーマットにしたがっていないと、それが原因で、内容が理解しにくかったりすることもあるかもしれない)
  • 将来のことを考えると、基本的にはフォーマットを統一して、一部だけでも使い回せるようにしておくのは結構、大事だったりする。対外的に見せるのであれば、資料の統一感、会社のブランディング上の意味もあるので、あまり、オリジナリティは出さない方が無難

おそらく、文字のサイズや色などは、オリジナリティを出す必要はありません(もっと他に考えることがある)。ということで、会社のフォーマットには素直に従いましょう。 


会社にフォーマットがない人は、ここだけはチェックしておこう! - 『表紙』は、実は超大事!!

会社によっては、フォーマットがなかったり、あっても、運用が非常に柔軟な会社もあるようなので、『これだけはチェックしておきましょう』というものと書き方の注意をまとめておきます。

はじめに、『表紙』です。『表紙』は大事です。この表紙では、『いつ、どこで、誰が、何を話そうとしているのか / 話したのか』がわからなければなりません。発表内容の『第一印象』なので、ここで、きちんと理解してもらおうとする努力が重要です。必要な項目は、以下の通りです。

発表タイトル

発表タイトルは大事です。ここだけで、きちんと何をしようとしているのかわかるように書きましょう。よく『新規事業の提案』、『発表資料』と書く人がいますが、これでは、何を伝えようとしているのかわかりません。できれば、『〇〇技術を活用したメタバース事業のご提案』、『〇〇技術を活用した〇〇市場進出に関するディスカッション』くらい内容をしっかりと書きましょう。資料完成後、最後にもう一度、書き直すくらいでよいと思います 

発表者氏名

発表者の所属、氏名を書いておきましょう。慣習にもよりますが、基本フルネームで書きましょう。きちんと書くことで、責任者がはっきりします

発表日

発表日を記載してください。今後、同じテーマについて、再度、プレゼンテーションするときも出てくると思いますので、書いておくとよいでしょう

その他(普通、入っているもの)

  • Copyright:きちんと誰のものなのかわかるようにしておきます
  • 企業ロゴ :これも普通は入っていると思います
  • 資料の種類、使用範囲 :これは社内ルール次第ですが、資料の種類(発表資料 or 配布資料、討議資料、提案資料など)を書いたり、使用範囲(社内限り、Confidential等)を書く会社もあります

とにかく、表紙を読んで、『いつ、どこで、誰が、何について話した資料なのか』がわかるような情報は入れておいてください。

弊社のスライドは↓↓↓こんな感じになっています。


それぞれのスライドでは、『伝えたいこと』が最優先 – 1スライド1メッセージの原則

個別のスライドに関しては、細かく話すと様々なテクニックがあるのですが、一番、重要なのは、『そのスライドで何が伝えたいのか』と『それを伝えるためにはどうしたらよいか』ということです。基本、原則としては、1スライド1メッセージです。伝えたいことが2つある場合には、スライドは2つにしてください。よくスライドの枚数が増えすぎてしまうという相談を受けますが、問題ありません。もし、どうしてもスライドの枚数を減らす必要があれば、それは、『伝えるべきこと』を減らすということです。資料を詰め込んでもよいことはありませんので、まずは、1スライド1メッセージの原則と覚えておきましょう。

基本的なスライドの構成は以下の通りです。ない場合には、取り除いても構いませんが、これは基本的な情報としてどのスライドでも共通で入っていてほしいものです

  • タイトル : このスライドが『何について』のスライドなのかわかるように書きましょう
  • メッセージ : このスライドで伝えなくてはいけないこと。伝えたいこと。どう理解して欲しいのか。結論。スライドの中で一番、大事なところなので、よく考えて書いてください。下記に説明するBodyの説明ではありません。たまに、『以下の通りです』と書く人がいますが、これはメッセージではありませんのであしからず
  • Body : なぜ、そのメッセージが言えるのか、その根拠が書かれる場所です。この書き方や見せ方に関しては、様々なテクニックがありますので、ここに関しては、また、機会を見て書く時間があったら書くことにします。基本、シンプルに、右から左にくらいで今日は止めておきます
  • 脚注、出典 : 基本、スライドの中に外から情報を持ってきている場合には必ず書きましょう。また、補足で前提や説明が必要な場合にもこちらに詳細を記載してください。後からきちんと追いかけられるようにしておくことが大事です。これがないと、「あなたの妄想?」と言われても仕方なくなりますので、必ずいれてください。自分でインタビューして聞いた場合にも、『当社インタビューより』等、必ず入れておいてください。これは、結構大事なので、忘れないように
  • Copyright : これは表紙と同様です
  • ページ : ページ大事です。もう1度、言います。ページ入れてください。本当に、ページ入れましょう。
    最近は、ページを入れないのが流行っているのではないかと思うくらいページが入っていないことが多い or ページを入れてくれないことが多いのですが、絶対に入れましょう。少なくとも私が見る資料に関しては入れておいてください。デザイン的には入れない方がかっこいいとか、PPT or Googleスライドで見ればわかるじゃないかとかあると思うのですが、個別のやり取りするときには、『〇ページの左側について』等、具体的に話した方が圧倒的に早いです。特に、オンラインだったり、スライド作業してもらって、「もうちょっと前のスライド、あぁ、もうちょっと上、もう少し上、あぁちょっと行き過ぎた!もう少し下。もうちょっと下かな」とか、『背中搔いているんじゃねぇんだよ!』って、すみません、興奮しすぎました。ということで、もう一度、『ページ番号、入れてくださいね』。オンラインになって、ざっと流しておしまいみたいなスライド作ることが増えたのかなと思ったりして
  • その他 : 普通は会社のロゴも入っています(そろそろ書き疲れてきた)

ちなみに、当社のスライドはこんな感じになっています。


最後、簡単なところですが、基本的なところでは、下記は統一しておくとよいでしょう

  • 字体:基本は1種類でよいと思います
  • 文字の大きさ:あまり、いろいろな種類は使わない方が無難です
  • 使用する色の種類:できるだけシンプルが原則。通常はコーポレートカラーを中心に数種類、強調用に1種類程度がよいと思います。チューリップや信号みたいにカラフルになっていると目がチカチカするので注意です(たまに見ますが)
  • 強調のルール(太字、赤字、下線など):これも、基本はいろんな種類を用意しないようにしましょう。基本、一種類で十分かと

ちなみに、当社のルールで作成すると↓こんな感じになります

ということで、今回は、スライド作成のうち、『超基礎』という名のもと、当たり前事項について、解説しました。通常、会社でフォーマットが決まっていると思いますが、決まっていない方、あるんだかないんだかわからないという方は、参考にしてください。そうそう、『ページ番号入れてくださいね』。それでは、年末、年始、発表 or 報告のみなさん、がんばっていきましょう!!さて、僕もがんばろう

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株式会社アイディアポイント
代表取締役社長
岩田 徹

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