発表前の『会場確認』で何をやるのか?

アイディアポイント岩田です。新規事業提案制度、新規事業関連のプロジェクトに関わっていると年末、1月末から3月末に向けて社内の最終報告が多くあります。

私たちの研修では、最終報告会 / 最終発表会の直前には、発表者の方には必ず『会場の確認』をしてもらいます。直近で、何名か「あれ?この人 or このグループは確認ができているのかな?」と思うことがあったので、今回は、具体的に、どんなことを確認するべきなのかまとめておこうと思います。当たり前事項もありますが、あらためて、網羅的にまとめておくことで、効率的、効果的に準備ができると思います。ということで本題に…


目次

発表前の『会場確認』はサクッと機器を触って終わらせてはいけない!!

多くの発表会場は、前に机or演台が置いてあって、そこにPCが置いてあってそこにプロジェクタに繋がって、前面に投影されているという状態です。多くの場合は、マイクを使って話すようになっています。ポインタが用意されていることも多いようです。

昨今では、これとは別に中継用に別PCとマイク&スピーカーが用意されている、時計orタイマーが置いてあって時間が把握できるようになっていることも多いようです。Teamsの場合には自身で共有操作をするように指示されることもあります。この辺りの運用は各社によるようです。

このような状況で、たまに見受けられるのが、サッと前に出てきて、「ポインタのボタンを押してスライドを2-3枚動」かして、「マイクをオンにして少し叩いて、音が入っていることだけ確認」して、『はい、大丈夫です』という人です。確かに機器の動作確認なのですが、大切なプレゼンテーションであれば、もう少し丁寧に確認しておくとよりよいプレゼンテーションができるようになるでしょう。

ということで、今回は、私が講師として、受講者のみなさんに、「最低、これくらいは確認しておいてほしい」ということをまとめておきたいと思います。


発表前の『会場確認』は、『短縮したリハーサル』として可能な限り時間を使って行う

発表前の『会場確認』は、『短縮したリハーサル』と考えましょう。短縮するのは実際に内容を話す部分です。それ以外の「前に出ていくところから、発表と質疑応答を終えて帰る」ところまでシミュレーションしてください。

考え方のポイントとしては、3つあります。実際にどの程度、時間が取れるのかはケースバイケースですが、このポイントを頭に入れて確認をするようにしてください。

  • 「前に出ていくところから、発表と質疑応答を終えて帰る」ところまで時系列で確認する
  • 『話す側(自分)』と「聞く側(聴衆、対面とオンラインがあれば両方)」の立場から確認する
  • 想定外の事態が起きたらどうするのかを考えて確認する(うまくいく場合だけを想定しない)

多くの場合、同じ場所で通してリハーサルすることはできません。プレゼンテーションで話す内容は事前に十分練習しておいて、発表前の『会場確認』では、機器の操作を中心にそれ以外のことを納得いくまで確認しましょう。


『会場確認』のためのチェックリスト

今回は、普段、私がチェックしている内容をリストにしましたので、ぜひ、参考にしてみてください。書き出すと多く感じますが、慣れてしまえば、一連の流れなのでそれほど時間はかかりません。プレゼンテーションがスタートしてからオロオロするのは印象もよくないですし、自身の精神衛生上もよくありません。多少、面倒でも、ぜひ、しっかり確認して、自信を持ってプレゼンテーションできるようになってください。

  • 登場の仕方、プレゼンテーションのスタートの仕方を確認
    • 移動の必要がある場合には導線
    • 紹介があってから話し出すのか、時間になったら話しだしてよいのか
  • 初期状態の確認
    • 机 or 演台の上に置いてあるもの、配置
    • PCは誰のものを使うのか、プロジェクタの付け替えがあるのか
    • PC画面の状態。ファイルはどこにあるのか、開いてあるのか等
    • プレゼンテーションの前に自分が作業することの確認(ファイルを開く等)
    • 自分がどこに何を置くのかを確認
      (私は、ノート、自分の手元資料、ペン、時計を所定の位置に置きます)
  • PC機器の操作確認
    • 自分でファイルを開いてスライドモードにして実際に操作確認(全スライドを流す)
    • 聴衆の位置からスライドの見え方を確認。実際に会場の四隅から文字の見え方を確認(オンラインも行う)。必要に応じて、照明も調整(部屋が明るくて見えないことがある)
    • デモ、動画、他ファイル等の操作が必要な場合は必ず実際に操作して確認
  • マイク、音のチェック
    • マイクの操作(オン、オフの確認)
    • 実際に自分の声を入れて音の聞こえ方を確認
    • 聴衆の位置からも同様に音の聞こえ方を確認。実際に会場の四隅から聞く
    • 可能であれば、オンラインでの聞こえ方も自分の耳で確認する
  • 実際に、会場に立って『馴染む』
    • 発表位置に立って、会場の見え方を確認する。四隅を見て、幅、奥行きを確認する
    • 発表の道具(クリッカー、マイク)を持って、プレゼンテーション位置に立って、全体を見渡して雰囲気を感じる。緊張しなくなるまでそこにいる
  • プレゼンテーションの終わり方を確認する
    • 自分で終わってよいのか、誰かが合図をしてくれるのか
    • ほとんどの場合は、『現状復帰』なので自分自身で「終わり支度でやること」を確認する
    • 次の人の準備等、やっておくことがあれば確認する
  • 最初から最後まで通したイメージをしたときに、疑問に思うことがあったら、事務局と確認する(特に、社内でのプレゼンテーションだと普段の会議の延長になっているために約束ごとが決まっていないこともあるので、必要があれば細かく確認する)

慣れてしまえば、それほど時間はかかりませんが。なんとなくやっていると見落とすことがありますので、ぜひ、一度、全体を頭に入れて取り組んでみてください。


十分確認がしたら、「もうやることは全部やった」宣言をして、自信を持ってプレゼンテーションしましょう!

本日は、プレゼンテーション前の『会場確認』という地味なテーマを取り上げました。せっかくがんばってプレゼンテーションの資料を作り、練習をしてきても、当日、会場や機器の使い方でワチャワチャしてしまって、伝えたいことが伝えられなくなってしまったら目もあてられません(とても悔しいです)。今回の私のノウハウ(?)を参考にして、想定されるミスは事前にできるだけ減らし、これまでの成果を集中して、しっかりと話せるように直前まで気を抜かずに、抜かりなく準備しましょう!まだ、数社残っている受講者のみなさん、最後まで悔いのないように走りぬきましょう!心から応援しています!

 本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームより連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。

株式会社アイディアポイント
代表取締役社長
岩田 徹

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