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役員に向けたデザインシンキング研修・ワークショップ 実施のポイント


 
今回は、『役員 / 事業部長クラス』向けにデザインシンキング研修を実施する際のポイントについてお話いたします。

役員 / 事業部長クラスの方にとっては、デザインシンキング内容やその背景の理解は難しくないと思います。一方で、自部署、全社を見たときに、責任者として、『デザインシンキングをどのように位置づけるか』、『具体的にどのような施策として社内での展開をはかるのか』を考えるのか検討するのに、時間がかかるため、ここをどのように設計するのかがポイントになります。

以下に、実際にいただいた質問とそれに対する回答を書いていきます。


 

Q1. デザインシンキング研修を通じて、どのように考え方や見方が変わっていきますか?

 
必ずしも『正解』がわからない中では、チームで事象を観察して、アイディアを出して、試行錯誤的に進めながら解決していくアプローチが有効であること、あるいは、それが現実的な方法だということを実感いただけると思います。

ロジカルシンキングに代表されるプロセスで表現される直線的な問題解決手法とは違って、デザインシンキングでは、試行錯誤的に課題を『理解しながら最善手を検討して試して、さらにそれを理解して…』というプロセスを踏むので(せん状に進んでいくイメージです)、非効率でまどろっこしく感じる点もあると思いますが、誰も『正解』がわからない中では、このような手法、アプローチが必要であり、有効であることを感じていただけると思います。

もう少しくだけた表現をすると、高度成長期時代から続く『誰かが正解(目指すべき)を示して、それと現状の差(問題)を特定して、原因を分解して、役割分担して一つ一つの問題を個別に解決する』という考え方には限界が来ていて、それで解けない問題は「みんなで、問題そのものに向きあい、話し合いながら、少しずつ試しながら解決する方がよい」と考えるようになります。

『正解がない』と認めることで、『必ずしも上司が正解をわかっているわけではない(上司は正解を示さなくてはいけない)』という呪い(?)から解放されるため、より『一緒に考えよう』という姿勢が強くなります。

と書きましたが、『という内容をお伝えします』、『体験していただきます』というのが正確な表現です。研修やワークショップではそのきっかけになりますが、役員 / 事業部長のみなさんは、実ビジネスや組織をお持ちなので、実際には「内容を理解した上で、実情に合わせて、活用できるところから活用」されています。


 

Q2. 考え方や見方、発想の仕方を変えることで、どのように部下やメンバーへの接し方や指導が変わっていきますか?

 
必ずしも『正解』が存在しない課題に対するアプローチ、その際のコミュニケーションが変わります(と言いきれないところですが、変わっていただけるとうれしいです)。具体的には
 

  • 課題解決の際に『チーム』で取り組むことを基本に考えるようになる
    (特定の個人の責任だけでなく、どのようにチームを組んでアプローチする
    のかを考えるようになる)
  • 『チーム』として、明るく前向きな雰囲気を大切にするようになる
  • きちんと「現場」を観察することを発想のスタートにする
  • 「発言する」、「アイディアを出す」こと自体に価値をおくようになる(正解でなくてもよい、手数重視)
  • 「とりあえずやってみる」、「失敗したらすぐ修正する」ような進め方ができるようになる

 
と書きましたが、これは当社側の希望なので、実際には受講者のみなさまにケースバイケースで上記のような点を取り入れていただくというのが正確な表現になると思われます(プロジェクト等により向き / 不向きはありますので)。


 

Q3. 上記を1日のワークショップでどのように『経験』して、『気づく』ことができるようになりますか?

 
当社としては、まず、ワークショップを通じて「正解のないものを、みんなであれこれアイディアを出しながら話し合うのはよい時間だな」と思っていただきたいです。さらに、「実際にやってみると、これまでのやり方とは違ったよいアイディアがでるな」、「手順を踏むことで『チームとして取り組む』価値が高くなっている」と感じていただきたいと思っています。

その上で、ご自身の普段の業務と比較をして、「どんなときに、この思考法を使うのが有効か」、「この思考法を使うことでどんな課題を解決できそうか」考えていただければと思います。

当社のワークショップでは、実際にワークショップで『経験する』だけではなく、『どのように活用するのか』を考えて講師や受講者も交えて、どんな効果がありそうか、つまずくとしたらどんなところでつまずきそうか(とそうならないためのアドバイス)をする時間をとっています。

『気づき』の内容は人によりそれぞれですが、それを書き出して、議論することで、より実践するイメージを強くして(さらに、心配事を解消しておいて)、『できる』イメージを持っていただきたいと思います。


 

Q4. 『役員 / 事業部長』という立場を考えたときに、デザインシンキングが『全社の視点』に立って、どのように活かせるのかを教えてください。

 
経営者、役員のみなさまにとっては、デザインシンキングや社会(や顧客)、社内で起きていることを注意深く見て『きっかけ』を見つけ、そこから『次の一手』を考えるために必要な思考法、必ずしも『正解』が存在しない状況で様々な可能性を検討して最善手を打ちながら試行錯誤しながら進めていくための思考法だと理解していただくとよいと思います。

多くのビジネスパーソンの方はプロセス的に思考する習慣をお持ちなので、デザインシンキングのように、『全体』を見ながら、試行錯誤的に全体との整合を取りながら『部分を修正』していく思考法はお役に立てると思います。

物事を整理して、抽象化、論理的にまとめる思考力、様々な事象の因果関係を整理して全体像を理解する能力は、別の思考法として、ロジカルシンキングやシステムシンキング、シナリオシンキングがカバーする範囲になるので、これらの能力について学びたい、身につけたい場合には、別途、学ばれる機会を設けるとよいと思います。

(当社の公開コースでもご用意がありますので、興味のある方はこちらへどうぞ。)


 
今回は、役員 / 事業部長向けのデザインシンキング研修・ワークショップを検討する際のポイントについてお話ししました。デザインシンキング自体の内容は変わりませんが、やはり、事業と組織に責任を持つ方に向けては、どのように展開していくのか考えるところがポイントになります。役員 / 事業部長向けの研修・ワークショップでは、『いかに自社のビジネスや組織に合わせて展開する』のかをイメージできるようにするのかが設計のポイントになります。

本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームよりご連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 

 株式会社アイディアポイント
代表取締役社長 岩田徹

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