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【研修企画③】:研修におけるクラスの最適人数、時間 補足(オンライン形式)


 

みなさん、こんにちは、研修企画に関するブログの3本目をお届けします。
今回は前回のブログ記事「研修実施におけるクラスの適正人数やの考え方」についての補足説明として、「オンライン形式」で実施する際の最適な人数や時間について、ご紹介します。特に、オンラインに固有の事情で意外と忘れがちなポイントを説明していきますので、研修設計の際のご参考にしてください。
 


 

「オンライン形式だからこそ、かかってしまう」時間を把握する

 
オンライン形式にのみ発生する厄介な時間があります。例えばブレイクアウトルーム設定の時間(職人芸でやりくりするとしても限界がある)。それ以外にも、各受講者がブレイクアウトルームに飛ぶまでの時間(回線状況により、数分要する場合があり、その間他のメンバーが待たざるを得ない。ペアワークだと悲惨)、トラブル発生の場合の再接続等の時間は、受講者の人数の増加に比例して発生確率が高まります。十分に時間を確保するか、人数を制限して準備しましょう。ちなみに、ブレイクアウトルームから「戻る」際も回線状態によって時間がまちまちです。まだ戻ってこない受講者がいる場合、全員の戻りを待つと、一定のタイムロスが生じます(人が動くときには、2-3分かかるつもりでいるのがちょうどよいようです)。
 


 

 オンライン形式では、複数人が同時に発言しにくい

 
人数設定において最も影響が多いと思われるのは、「複数人が同時に話しにくい」という特徴です。基本的に、ある受講生が発言する時間は、他の受講生は静かに待ちます。極端に言えば、トランシーバーを使って話しているのに近い状態です。受講者間の相互交流を目的とした研修では、全員が発言する時間を確保する必要がありますが、人数が一定数を超えると、この「待ち時間」が比例して増加します。聞き手の受講者は時間を持て余し、集中力が低下するおそれもあります。このような場合は、時間を確保することが解決策になりませんので、クラスやグループの人数を少なくすることでコントロールするのが最も有効です。

受講者及びクラスで議論を通じた成果物(アウトプット)を出す研修では、交流型研修と比べて受講者はより頻繁かつ大量に発言して、意見を交わすことが想定されます。人数を絞って、時間の余裕を見ておくことが重要です。
 


 

「お見合い」の時間、かぶる時間、「どうぞ、どうぞ」の時間

 
複数人が同時に発言しにくいという特徴と関連していますが、発言の際に、互いにタイミングを見計らうがゆえに変な間が空いてしまったことがあります。「お見合い」状態です。発言のタイミングがかぶってしまうこともあるでしょう。

これらは集合形式の場合でも発生しますが、オンライン形式では参加者同士がお互いの呼吸をつかみにくいため、お見合いの発生確率がさらに高まります。お見合いやかぶりが発生すると、「どうぞ」「いや、どうぞ、どうぞ」「あ、では私が」というやり取りがほぼオマケについてきますので、こうしている間にどんどん時間が経過します(この「では私が」のタイミングでもう一度かぶってしまうこともよく目にしています)。

この「どうぞ、どうぞ」が発生するのはまだよい方です。お見合いが発生しない場合は、特定の人物がそのまま勢いで話きってしまっています。この人物に発言が偏っていないか確認することも必要です。
 


 

他のグループの進捗が感じられない、他のグループへの講師のアドバイスが聞こえない

 
グループワークが始まると、講師が各グループを巡回してアドバイスを行うことになります。集合形式の場合、講師があるグループに向けたアドバイスは、そのグループの近くにいる他のグループにもなんとなく聞こえます。周りのグループは「あ、うちも同じようなミスをしていた」と言いながら慌てて修正するということがあります。あるいは、進捗を確認しながら、「そろそろ、私たちのグループも次にいかないといけない」という判断をしたりしています。

しかし、オンライン形式でのグループワークは「ブレイクアウトルーム」などを使用して、グループ同士が完全に切り離された環境となります。この場合、講師の指導やアドバイスは他のグループに聞こえません。もちろん横目でチラチラ見ることもできません。実は、講師も、リアルな研修では、あるグループにアドバイスを行う場合、わざと大声にして他のグループにも聞こえることを意識している・・・ということもあるのですが、それができません。一つの部屋にいると他のグループの様子を見てから「そろそろ進めよう」、「ちょっと遅れているな」というのがわかりますが、それがわからないので、より個別のグループの状況を把握しておかなくてはなりません。
 


 

一方、知識や情報の伝達は、同時に品質高くできる

 
知識や情報の伝達はオンラインの特性をポジティブに発揮できます。受講者への個別発信に加えてサテライト会場への中継により、「大人数に、同時に」発信できます。広い会場での講義で「講師が遠い」「見にくい」「聞こえにくい」を気にしなくてもよくなります。録画により、時間という概念を超越して「何度でも」効果を発揮することも可能です。「海外を含めた遠隔地の社員」、「来年の〇年目社員」など、対象を幅広く想定できます。むしろ最初から録画を想定したプログラムとして、多くの受講者に届けることを意識しましょう。
 


 

きちんと指示しないと迷子になって違うことをする、しかもそれを拾えない

 
ここでひとつファシリテーションにおける注意点を。オンライン形式の研修にて全体セッションで講義を行い、その後ブレイクアウトルームに分かれてワークを行う場合に、各ルームを巡回して覗いてみると、「で、今って何やる時間なんだっけ」という声があがっている場合があります。いわゆる「迷子」です。講師や事務局からすると「さっき説明したじゃん!」と思うのですが、伝えたつもりでも意外に受講者に伝わっていないのかもしれません。(実はオンライン方式特有の課題ではなく、集合形式の際も伝わっていなかったりして・・・)

迷子防止のために、各ルームに分かれる前に、しつこいぐらい繰り返し「これから〇分間で、グループで▲▲をして、■■の形で仕上げてください。もう一度言いますね、・・・・」と伝えておきましょう。迷子の受講者がちゃんとSOSを出してくれればよいのですが、「まぁ、よくわからないけど、とりあえず●●しちゃおう」と、SOSを出さずにそのままワークを進めてしまう受講者グループもあり、ワーク終了後の全体発表で、全然求めていない成果物を出してしまうと時間の無駄になってしまいます。

実際、私たちが担当する研修かどうかにかかわらず、2020年度前半は実際によく迷子を発見しました。人数が多い場合は、このような迷子の発生確率も高くなることを認識しておきましょう。
 


 

オンライン形式の際に注意事項とまとめ

 
ファシリテーションを工夫することで、お見合いやかぶりを防止できたり(五十音に順にあてる)、指導やアドバイス、質問の重複を防止できたり(チャット機能などを駆使)、ある程度カバーできます。ファシリテーションも細かく具体的に決めておくことが重要です。

ここまでの記載をまとめますと、「オンライン形式は集合形式よりも少なめの人数設定が無難(ただし知識や情報のインプットを重視した研修」を除く)で、研修時間とファシリテーションに注意しましょう」となります。

以上、今回は、適正人数についてオンライン形式の場合を想定して補足しました。個別に不明な点やご相談事項がある場合には、是非お問い合わせください。

本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームより連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 

株式会社アイディアポイント
企画開発部
川村 明之

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