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会議の活性化~研修のアイスブレイクに関するリアクション


 
 

「自社の会議でもやってみたいと思います。他に会議を活性化させる方法はありますか?」

 
最近研修実施後のアンケートや、研修中に受講者に感想などを聞いてみた際に、少し意外なリアクションに出会います。「意外」というのは、その感想が研修本編とは別に、アイスブレイクで実施したワークに関する感想であるためです。

研修本編をメインディッシュとするならば、アイスブレイクは言わば前菜のような位置づけ。この前菜がなぜ受講者の印象に残るのか、そして実際にどのようなコメントを寄せていただいているのか。今回はこのアイスブレイクの概要と、付随してお寄せいただく質問、そして昨今のビジネスの現場における会議について考察してみたいと思います。
 
 


 

当社のプログラムにおけるアイスブレイクの役割、目的

 
アイスブレイクの役割として、「研修の全体像、概要、目的、ゴールを理解する」、「それぞれが研修に集中できる状況を作る」、「講師、受講者同士で話しやすい雰囲気を作る」の3つがあります。「アイスブレイク」という名称から、3つ目に目が行きがちなのですが、実は前2つも重要でして、アイスブレイクのワークの内容に前2つを取り込んでいるのです。

ここで、当社の研修、特にデザインシンキング研修において取り入れているアイスブレイクについてご説明します。先ほどから前菜に例えていますが、コース料理における前菜と同様に独立したコンテンツではなく、メインディッシュとの連続した流れの中で、つまり研修本編に効果的な役割を果たせるワークを設定しています。

詳細を記載するとネタバレになってしまうので一部にとどめますが、特に好評なのは、以下の2つです。
 
 

  • 「相手の意見を受け入れ、余計なことは言わずに、自分のアイディアを追加するワーク」
  • 「自分自身に意識を向け、『新しいこと』『ポジティブなこと』を思い出すワーク」

 
 
当社のデザインシンキング研修では、「発散」と「収束」を明確に分離し、「発散」においてはポジティブな雰囲気の中でのアイディア出しを行いますので、アイスブレイクのワークが単なる研修本編に向けたウォーミングアップではなく、下地作りの役割を果たしていることがお分かりいただけると思います。

アイスブレイクにはちゃんと目的があり、必要なこと、理論的に正しいことをやっているというわけです。
 
 


 

研修本編でのプログラム上の『ルール』、『頭出し』、『前振り』

 
冒頭、アイスブレイクについてコメントをいただくのは「意外」と書きました。「受講者がアイスブレイクについてもアンケートに書いている」ということは意外ですが、「アイスブレイクが印象に残ること」自体は、実はそんなに意外ではありません。どういうことかといいますと、研修本編で頃合いを見計らって講師が受講者に「アイスブレイクを思い出してくださいね」という声を掛けて、むしろ意図的にアイスブレイクの効果を想起いただくようにしているからです。講師の皆様に対して事前にほぼルール化してこのように進めていただくよう、業務を依頼しております。

講師が意図的に声を掛けることが『頭出し』や『前振り』の効果を生み出します。前述のようにアイスブレイクが研修本編の下地となり、きちんと効果を発揮している状態は、まさに理想的です。

例えば、前述の「①相手の意見を受け入れ、自分のアイディアを追加するワーク」は、研修本編における「発想」のワークにおいて、参加者が意見を出しやすくし、また更なるアイディアを出しやすくする効果につながります。
 
 


 

とはいえ、なぜここまでアイスブレイクが印象に残るのか?

 
当社のアイスブレイクが印象に残る理由について、少し深掘って受講者に尋ねてみたところ、どうやらアイスブレイクを経験したことで、受講者の日常の会議における課題や違和感、不満の種が浮き彫りになったようです。

具体的には、
 
 

  • 「自社の会議では、アイディアを出してもその瞬間にすぐに否定される」
  • 「とにかく激しく突っ込まれるのみ」
  • 「このような状態では、アイディアを出しても『どうせ・・・』という気持ちになる」
  • 「結局発言権のある人のアイディアを通すためだけの会議になっている」
  • 「そもそもアイディアを聞く気があるのか不明」
  • 「否定の言葉ばかり」
  • 「そもそもネガティブ発言の人がおり、その人に雰囲気が左右されてしまう」 

 
 
といった反応が返ってきました。

これらが今の受講者の職場の会議で起きているリアルなのでしょう。私も前職でいわゆる「ニッポンの大企業」に所属していたため、よくわかります。

ひょっとするとアイディアを否定したり、激しく突っ込んだりする当事者に悪意はないのかもしれませんが、どうやら効率性を追究した結果・・・つまり「効率化のために発散しているそばから収束を行ってしまう」ということで、会議参加者のやる気が削がれて発言量が減り、結果として会議の目的(例:アイディアを出す)にそぐわない結果を招いてしまっているのでしょう。

「収束」は論理的に合意を確認しながら丁寧に進めていけばよいのですが、どうも収束を進める側の立場の人物が「早くケリをつけてあげよう(特に箸にも棒にもかからないアイディア)」と、親切心で(?)早々にブッタ切るようです。それゆえに、
 
 

  • 「でもさぁ・・・」
  • (すぐに)「それはダメだな!」
  • 最後まで話させない 

 
 
となりがちなようです。

こうして受け手の心理に「言わせといてダメなのかよ」という気持ちを持たせてしまうので、その真逆である当社のアイスブレイクがとても新鮮に映るのでしょう。

このように、アイスブレイクが実際の会議で起きている「困りごと」をダイレクトに解決し、さらにそれをワークで実体験したことにより、非常に印象に残るのでしょう。
 
 


 

その他会議の活性化につながる手法

 
ここで話は少し変わるのですが、受講者が当社のアイスブレイクのワークを「会議が活性化する方法」として捉えていらっしゃることがあり、そのためかアンケートに「他に会議を活性化させる方法はありますか?」「何か仕組みとして会議を活性化させる方法が知りたいです」といったコメントをいただきます。

いただいた質問への回答の一つとして、当社でワークに取り入れている「6 Thinking Hats」という手法もあります。これは水平思考を取り入れた手法で、参加者が強制的に様々な役割を演じることにより、アイディアを出します。詳細はここでは記述しませんが、効果的な手法だと思います。

また、簡単な手法として、「全員に一言ずつ話してもらう」ということだけでも、全員参加の意識が高まるので、活性化において十分効果的です。他にも目的に応じて様々な手法があるのだと思います。

重要なのは、まさに「目的」です。私のコラムでは毎回書いてしまっているのですが、何事も目的次第なのです。目的が「発散」であれば、それを参加者皆で合意して、目的にあった手法を用いるのが最上なのでしょう。目的が「収束」で、参加者が合意しているのであれば、早々にブッタ切ることも、実は適切な手法なのだと思います。
 
 


 

まとめ

 
少し前に人事系周辺で飛び交った「心理的安全性」という言葉。これは日常の会議においても通じると考えます。ネガティブな意見ばかりを発する人物や、ネガティブなオーラを発する人物が存在する会議は、会議全体の生産性を下げてしまうと言われています。また、そのような人物の人事評価も低くなる、といった傾向もあるようです。

それはそれとして、「ネガティブかどうか」「ネガティブな人をどうしたらよいか?」を議論の枠に入れた状態で「会議を活性化する方法はありますか?」ということを論じても、的外れになりそうです。

あくまで会議の目的を明らかにして、目的が発散なのであれば、「アイディアを出しやすい雰囲気」を全員で作り上げることが答えであり、発散させたい場面で、ネガティブな手法で収束を行うことは、会議目的に合致していない、ということになりますね。まさに本末転倒。

逆に収束を目的とした会議であれば、(言葉の使い方には気を付ける必要がありますが)スピード感をもってどんどん決めていく、または納得いくまで詰めていくことの方が重要であり、収束の段階でまだアイディアを出すのは、むしろNGです。

当社のアイスブレイクは会議における「ネガティブを排除」する目的ではなく、「発散と収束の明確な分離を促進するもの」なのですが、受講者の皆様は、普段多少の差はあるかもしれませんが、似たような「心理的安全性が高くない」雰囲気のもとで会議を行っており、それゆえ前菜に過ぎない当社のアイスブレイクにこれほどのリアクションを示しているのかもしれません。

いつもこの場で書いているように、「目的とゴール」が重要です。会議の目的達成のため、会議のルールを守りながら様々なアイディアを試してみてください。

 
本記事に関するご質問やコメント、疑問に感じた点がございましたら、ぜひ、お問い合わせフォームより連絡ください。最後までお読みいただきありがとうございました。

 
 

株式会社アイディアポイント
企画開発部
川村 明之

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